eメタノールの導入促進に関する日本と世界の動きeメタノールの導入促進に関する日本と世界の動き

eメタノールとは?なぜ重要なのか

eメタノールは、二酸化炭素(CO2)と水素(H2)を原料として作られる合成燃料です。船舶燃料や化学原料として利用できることから、特に輸送業界で注目されています。eメタノールの導入は、CO2排出削減に大きく貢献し、気候変動対策や2050年のカーボンニュートラル実現が期待されています。

eメタノール製造の流れ

eメタノールの環境への貢献とコスト課題

eメタノールの最大のメリットは、製造過程で二酸化炭素を使用するため、環境負荷を大幅に削減できることです。 さらに、船舶燃料として活用でき、既存の燃料インフラを利用しながら持続可能なエネルギー転換が可能です。しかし、現段階では生産コストが従来のメタノールに比べて約3~4倍高いことが課題です。

世界の成功事例:eメタノールプロジェクト

世界各地でeメタノールの商業プロジェクトが進行中です。例えば、アメリカの「Infinium」は独自技術を活用し、2023年末にeディーゼルやeナフサの生産を開始しました。また、ノルウェーでは「Nordic Electrofuel」がeSAFの生産を計画しており、EUイノベーションファンドから4千万ユーロの補助金を受けています。 これらの成功事例を基に、日本のeメタノールでも導入促進が計画されています。

eメタノールを日本で導入するためのステップ

日本でもeメタノールの導入が進んでおり、特に船舶燃料や化学工場での利用が注目されています。国内の化学工場や製油所を活用して、eメタノールを改質し、より多様な燃料や原料に転換することも可能です。需要の拡大が見込まれており、eメタノール生産に関連したプロジェクトは増加することが見込まれます。

溶剤を廃棄処理せず、回収・再生(リサイクル)を行う重要性

eメタノールの将来が注目されていますが、従来のメタノール等の溶剤や廃液(使用済み溶剤)を、環境に配慮した形で利用を行うことも大切です。使用済みメタノールを廃棄処理せず、回収・再生(リサイクル)することは、環境保護やコスト削減の観点から重要で、多くのメリットがあります。
  • 再生した溶剤の利用で産廃コスト削減
  • 溶剤の新規購入のコストを削減
  • 環境改善への取り組みが企業として評価される

出典

経済産業省ウェブサイト(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/e_fuel/shoyoka_wg/pdf/004_06_00.pdf

当ページは、「第5回 持続可能な航空燃料(SAF)の導⼊促進に向けた官⺠協議会事務局説明資料」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/e_fuel/shoyoka_wg/pdf/004_06_00.pdf)を参考に作成しています。